籾殻を畑で使用するメリット・デメリット
籾殻を畑に使用するメリット
籾殻を畑の土作りに使用するメリットは土に籾殻をすき込むことで、籾殻という固い植物繊維が土中に入り込み、水はけや通気性を良くする『土増改良剤』としての効果が期待できます。籾殻特有の凹凸に加え、ケイ酸や食物繊維が多いために分解されにくく、効果が長持ちすると言う特徴があります。
また、もともと籾殻は水をはじく特性があるが、ある程度の時間水に浸せば保水できるよう になります。継続的に土中にすき込んでいくことで、粘土質の土壌でも団粒化しフカフカの 理想的な土に変化していくことが可能です。
また、籾殻を入れることで作物が強くなると経験的に感じる農家さんも多いようで、土にすき込まれた後、籾殻中のケイ酸が分解後に作物へ供給されていると考えられます。
デメリットとして以降で記載している『窒素飢餓』はありえるのですが、籾殻は硬く分解されにくいため土中へは炭素や窒素が少しずつしか供給されず、『窒素飢餓』はそれほど心配しなくてよいという見解もあります。
籾殻を畑に使用するデメリット
籾殻を畑の土作りに使用するデメリットですが、籾殻の成分は、おおむね炭水化物が80%、ケイ酸が15~20%、そのほ他の微量成分が数%で構成されており、非常にC/N比が高い構成となっています。
籾殻の成分の中で栄養としての期待ができるのは、ケイ酸と微量成分です。一般的な肥料に含まれる窒素・リン酸・カリウムの含有量は非常に少なく、土の肥料や栄養剤としての効果はあまり期待できません。
窒素より炭素が極端に多いC/N比が高い籾殻を土中にいれると、土中の微生物が炭素(有機物)を糧として繁殖し、その過程で窒素を多く消費してしまい『窒素飢餓』を引き起こしてしまうのではと言われています。
ただしメリットでも記載したように籾殻は硬く分解されにくいため土中への炭素の供給も少しずつで、それほど『窒素飢餓』を懸念しなくてよいのではという見解もあります。
また、あまりに多くの新しい籾殻を土にすき込みと水をはじく特性も有り保水性の低下に繋がります。
籾殻を畑の土作りで使用
籾殻を土作りで使用
畑の土を作る際に今は籾殻を混ぜ込んでいます。もともとが田んぼ後の畑で粘土質の土が多いため、ふかふかの土に徐々に土壌改善できればと思ってます。
新しい籾殻だけでは保水性が無くなってしまうので、畝間(通路)にもたくさんの籾殻を撒いておき、次の土作りの際に畝間の古くなって水分吸収がよくなってるであろう籾殻も土に混ぜ込んで使っています。撒いて半年ほどたっている籾殻です。
籾殻を苗植え付けで使用
苗の植え付けの際などにも籾殻を被せて乾燥を防いだり、雑草が生える抑止に使用したりもしています。
籾殻を畝間(通路)で使用
籾殻を畝間(通路)にも使用しています。これが籾殻を撒く前の状態です。
籾殻を撒いた後の畝間(通路)です。サクサクの踏み心地があって気持ち良いです。水も溜まらなくなるので雨の時期にもよいです。
籾殻を撒いた直後は雨等で流されてしまうため自分は畑の両端に石ころで軽く防波堤を作っています。
雑草の繁殖抑止の効果も多少有り、見た目も良い感じになると感じています。
畑での籾殻の使用量
5mX5mの貸し農園で4畝起こしていますが、籾殻を土作りに使ったり畝間(通路)に撒いたり、苗の植え付けなどに使用するので半年で45Lの袋に写真程度入れて4.5袋分を貰ってきています。余ったら庭に使おうと思うのですが、今のとこ毎回余りません。
籾殻の無料での入手先
自分は米屋さんで半年に1回頂いてきてます。ある分だけ自分で好きにもっていっていいよ的な感じで貰ってます。
秋の土作りの際は米を収穫して精米している季節と重なるので、籾殻もたくさんありますが、春の土作りの際はあまりないことも多いです。
今回は欲しいだけ貰うことができました。
あまりネットを調べてもでてこないですが、電話でお近くのJAや米屋さん、ライスセンター、精米所などに確認すれば無料で頂ける所もあるのではと思います。
貸し農園で他の方に聞いた話ではJAが運営している直売所(米も売っていて精米もしている直売所)で貰っていると聞いたこともあります。
お近くで入手できない場合、有料にはなりますがネットでも販売されてます。150Lあれば概ね5mX5m程度の畑なら使い方次第ですが足りそうな気がします。